
こんにちは。私が高配当株投資の世界に一歩踏み出したのは、家族サービスに使用する費用を賄うために、キャッシュフローを強化しようと思ったからでした。値動きに一喜一憂するよりも、毎年コツコツと配当金をもらえる投資のほうが、なんだか今の自分には合っているかもしれない——そう感じたからです。
今回は、そんな高配当株投資を始めたいと考えている方に向けて、「どんな銘柄を選べばいいのか?」をテーマに、私自身の経験や学び、公的データも交えながらわかりやすく解説します。
1. 高配当株とは?
まず基本的なところから。
高配当株とは、株価に対して配当金の割合(=配当利回り)が高い銘柄のこと。具体的には「配当利回りが3%以上」とされることが多いです。
例えば、1株1,000円で年間配当が30円の株なら、配当利回りは3%です。銀行にお金を預けても年利0.002%なんて時代に、3%はかなり魅力的ですよね。
2. 選定ポイント①:自己資本比率60%以上を目安に(※銀行株は除く)
企業の安定性を測る上で欠かせない指標が「自己資本比率」です。これは、企業の資産のうち、どれくらいが自分の資本(借金でないお金)で賄われているかを示します。

理想的には60%以上あると、「借金に頼りすぎていない=健全経営」と判断できます。
ただし注意したいのは銀行株。銀行業は本質的に「お金を貸して利益を得るビジネス」なので、自己資本比率が低くても異常ではありません。したがって、銀行株はこのルールの例外としましょう。
3. 選定ポイント②:配当利回りは4%以上を目安に
3%以上から高配当と言われ始めますが、私の場合は4%以上の配当利回りか取れるものを率先して購入しています。
ただし、配当利回りが高い=お得!と飛びつくのはちょっと危険。
高配当利回りの銘柄の中には、株価が急落して利回りだけが高く見えている“落ち目銘柄”も存在します。だからこそ、次のセクションのように「過去の減配や無配」を必ずチェックすることが重要です。
それでも4%以上の利回りがあり、他の条件をクリアしている銘柄なら、配当目的の投資先として検討する価値は十分にあります。
4. 選定ポイント③:過去の減配・無配歴をチェック
いくら配当利回りが高くても、「来年も同じ配当があるか」は別問題です。
ここで役立つのが、IRバンク。過去5〜10年の配当履歴を確認し、継続して安定的に配当を出しているかどうかを見てください。
要注意なのが、記念配当や特別配当の存在です。たとえば創立○周年で一時的に高配当だった翌年、「通常の配当に戻った」だけなのに“減配”と見えるケースもあります。ここは配当の内訳まで確認して、冷静に判断しましょう。
5. 選定ポイント④:セクターが偏らないように
意外と見落としがちなのがセクター(業種)分散です。
高配当株投資をしていると、どうしても「電力」「通信」「金融」「商社」など一部のセクターに集中しがちになります。なぜなら、これらは配当利回りが高く、注目されやすいから。
しかし、たとえば「電力業界に不祥事が起きた」「政府が通信料金の値下げを指示した」といった業界全体に関わるリスクが起きると、保有銘柄が一気に下落する可能性もあります。
なるべく異なる業種を組み合わせて、「いざという時にもトータルでは安定している」というポートフォリオを作ることが大切です。
私は配当管理アプリを使用してセクターを確認しています。
1つのセクターが10%を超えないようにしたいところです。
(私の場合電気機器セクターが超えてしまっているので要修正)

配当管理アプリ(iPhone)
6. 選定ポイント⑤:30銘柄以上に分散する
「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。これを実践する方法が銘柄分散。
私自身の経験ですが、10銘柄程度では不意のトラブルに弱いです。たとえば1社が減配や無配になると、全体の利回りが一気に下がってしまいます。
目安としては30銘柄以上に分散するのが理想。これだけ広げておけば、1社2社がトラブっても大きなダメージにはなりません。
おわりに:高配当株は「地味だけど確実な資産形成法」
高配当株投資は、派手な値上がり益を狙う投資ではありません。むしろ、地味にコツコツ「配当を積み上げていく」堅実なスタイル。
しかし、配当金が毎年振り込まれるたびに、「資産が働いてくれている」という実感が湧きますし、使い道を考えるのも楽しくなります。
将来の不安に備える意味でも、自分の年金代わりとしてでも——
ぜひこの機会に、あなた自身の「高配当ポートフォリオ」作りを始めてみてはいかがでしょうか?