
不動産投資を始めてからというもの、物件情報を探す時間が一つの楽しみになってきました。今回の記事では、人生で初めて「指値」をしてみた体験談をシェアしたいと思います。結論から言うと、狙った物件は購入できませんでした。しかし、そのプロセスから得た学びは大きかったので、これから同じように中古不動産を狙う方の参考になれば幸いです。
狙ったのは「築古・低価格帯・利回り期待」の物件
私が狙っていたのは、800万円以内で購入し、月7万円台で賃貸に出せそうな築古の物件です。
地方都市ではまだこういった「安めに買って、リフォームして貸す」というスタイルが可能で、利回り的にも魅力があるのが特徴です。
そんな中、ポータルサイトでふと見つけたのが、950万円で売り出されていた物件。価格は理想より少しオーバーしていましたが、
- 駅から徒歩15分以内
- 広さも十分
- 間取りも使いやすそう
と、条件面はほぼ理想通り。早速、不動産屋さんに連絡して内覧することにしました。
内覧してみた感想
実際に足を運んでみると、第一印象は「思ったより悪くない」。
しかし細かく見ていくと、床の剥がれや壁紙の汚れなど、経年劣化がはっきり目に見える状態でした。
とはいえ、「リフォームさえすればまだまだ使える」という確信も持てました。
不動産屋さんと相談しながら、外装の塗り直しや内装のリフォームを含めた概算の見積もりを作成。
「これなら投資としても成立する」と判断し、いよいよ交渉のステージに。
初めての指値、そして提示額
私は今回、現金一括で買うつもりでした。融資のハードルを避けられる分、売主側にとっては安心材料になるはず。
その分、価格交渉の余地があるだろうと考えました。
そして出した金額は――
620万円!
950万円の物件に対して、大幅な指値です。
「リフォーム費用を考慮すると、これぐらいでないと利回りが合わない」という計算を踏まえた上での挑戦でした。
売主さんの答えは…
結果はあっけないものでした。
不動産屋さん経由で戻ってきた返事は、
「何年かかっても満額でないと売りたくない」
とのこと。
しかも、不動産屋さんによれば、過去にも620万円以下で2回指値が入っていたが、全て断っているそうです。
「ここまで強気な売主さんも珍しいですね」と担当者も苦笑い。
つまりこの物件は、「大幅値下げは絶対にしない」という売主さんの意志が固く、交渉の余地がないタイプでした。
学んだこと
今回の経験で学んだのは大きく3つです。
- 指値は「売主さんの事情」次第
相場やリフォーム費用を考えて合理的に指値しても、売主さんが強気なら成立しません。特に「絶対満額」というスタンスの方には何を言っても難しいです。 - 初めての指値でも、行動したことで得られる感覚は大きい
実際に数字を提示して、交渉してみることで「市場感覚」や「不動産屋さんとの距離感」が掴めました。 - 執着せず、次の物件に切り替える柔軟さが大事
不動産屋さんからも「この売主さんは動かないので、次を探しましょう」と言われました。冷静に考えれば、数ある物件の一つにすぎません。ここに固執する必要はないのです。
まとめ
初めての指値は、結果としては不成立に終わりました。
しかし「こういう売主さんもいる」「相場感に合わない人もいる」という現実を肌で知れたのは大きな収穫です。
不動産投資は縁とタイミングの世界。今回のようにご縁がなかった場合は、潔く次に進むことも大切だと痛感しました。
これからも学びを積み重ねながら、次こそは良い物件を掴みたいと思います。