
最近ふと、こんなことを考えました。
「もし自分が突然死んだら、家族はどうなるんだろう?」
決して縁起でもない話ではなく、むしろ「考えておくべきこと」だと思うのです。突然の病気、事故、災害…。人生は何が起こるか本当にわかりません。
病んだサラリーマンがいうと深刻度が増しそうな議題ですが、私は死にたいとは思っていないのでどうかご安心くださいw
今回は、仮に私が今死んだ場合、どんな費用がかかり、残された家族にどんな公的支援(遺族年金など)があるのか、シミュレーションしてみました。
想定ケース:30代後半の会社員(扶養に妻と子)
まず、私のスペックです。
- 年齢:39歳
- 職業:会社員(正社員)
- 年収:700万円
- 配偶者:専業主婦
- 子ども:小学生1人
- 持ち家なし(賃貸)
- 資産:3,000万円
- 生命保険:掛け捨て型(月額4,000円、死亡保障3,000万円)
死亡時にかかる費用はどのくらい?
人が亡くなったときにかかる費用は、大きく分けて以下のようなものがあります。
① 葬儀費用
【家族葬】100万円
一般葬(通夜・葬儀・告別式)の全国平均は約177万円(※1)。
家族葬で抑えたとしても、100万円前後は見ておくべきです。
私は自分の死後の葬儀に興味がないので家族葬で100万円でみておこうと思います。
※1 くらしの友「【2024年版】葬儀にかかる費用相場は?内訳や注意点を解説」
https://www.kurashinotomo.jp/media/n20-sougi-cost-market
② お墓・納骨関連
【合祀墓】30万円
墓地代や永代供養の費用が必要になります。墓石を買うなら200万前後ですが、
私は自分のお墓に興味がなく、実家も遠いため安価な合祀墓で計算。
小さなお葬式「永代供養について」
https://www.osohshiki.jp/knowledge/manner/after_eitai
③ 死後の手続き・清算費用
【目安】20〜30万円
死亡届、相続手続き、公共料金・携帯などの解約、住居の退去や清掃費用など、意外と出費があります。
ここまでが死んだ時にかかる費用で、割安なプランを選んでも合計160万。
すでに結構な金額です。
遺された家族の生活費は?
専業主婦と子ども1人を遺して亡くなると、世帯収入はゼロになります。まず検討すべきは、遺族年金制度です。
遺族年金はいくらもらえる?
【制度概要】
遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があり、会社員が亡くなった場合、どちらも対象となります。
【受給条件】
- 子どもが18歳になる年度末まで受給可能
- 配偶者に所得制限なし
【試算】
- 遺族基礎年金:年間約83万円+子供1人 約23万 =106万 ※2
- 遺族厚生年金:私の今年の標準報酬月額は50万円なので約63万円 ※3
合計で、年間180万円程度が見込まれます。
つまり、月額15万円程度の収入になります。
※2 日本年金機構「遺族基礎年金」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html
※3 弁護士法人あおい法律事務所「遺族厚生年金早見表」
https://aoilaw.or.jp/inheritance/column/inheritance-procedure/survivor-pension-amount/
生活費として足りるのか?
結論からいうと、全く足りません。
子どもと2人暮らしでも月20万円前後の生活費が必要になります。
遺族年金の15万円では全然足りず、月5万円の赤字。さらに大学進学などが控えていれば、資金の備えは必須です。
高配当株が生活費の足しになる!
月5万円の赤字を補填するためには、掛け捨ての生命保険は必要そう。
現状の私の資産であれば高配当株の収入が年間88万円あるため、月5万の赤字くらいであれば、補填できるでしょう。
しかしながら子供が18歳になると遺族年金は減額されます。
大学4年間私立に通うなどの条件が重なるのであれば、2000万程度は生命保険で賄った方が良さそうです。
相続税はかかる?かからない?
忘れていました。最後に相続税について計算しておきます。
遺産に係る基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数
私の家族は配偶者と子供一人になるため、4200万までは基礎控除範囲内のため、
資産3000万では相続税はかかりません。
まとめ:死をタブーにせず、リアルに考えておく
まとめると死んだ時にかかる費用=約160万円 死後に貰える遺族年金=年間約180万
死後に残る費用、遺族の生活、教育費、家賃、年金…。想像以上にリアルで、想像以上に厳しい現実がありました。
「まだ若いから」ではなく、今だからこそ準備できることがあると改めて実感します。
- 掛け捨て保険の保障額は適切か?
- 現状の資産で生活費を賄えるか?
- 毎年の遺族年金受給額を想定して生活設計してみる
人生100年時代と言われますが、突然終わる可能性もあるのが現実。だからこそ、今できる備えを真剣にしていきたいですね。
そのためにも資産づくりはやっておくに越したことはありません。